へい、らっしゃい。オペざんまい岡村です!
今回は、小児外科の先生がご寄稿してくださったので、掲載します!
以前、オーストラリア臨床留学に関する記事を書きましたが、その時はIELTSで留学された先生からの情報しかなく、OETに関しては大したことが書けませんでした。
オーストラリア臨床留学レビューを4人分集めて分かった7つのこと へい、らっしゃい!オペざんまい岡村です。 今日は久しぶりの臨床留学情報です!! ご[…]
そんな中、見ず知らずの小児外科の先生からIELTSとOETの両方を経験された貴重な経験をご寄稿頂きました涙
ありざますっ!!!
投稿者の平松先生はご自身のブログをお持ちで、こちらにオーストラリア臨床留学に関する情報を掲載してくださっていますので、こちらも是非是非ご覧ください!
マジでめちゃくちゃ面白いですよ!!!
以下、IELTSとOETを両方経験された先生の貴重な貴重なご寄稿です!
では、どうぞ↓
IELTSかOETか
初めまして、現在オーストラリアのシドニーで小児外科臨床フェローをしている平松です。
オペざんまい管理人の岡村先生に機会をいただいて、「海外臨床留学に必須」とも言える英語試験について書かせていただきます。
私は今から約3年前にOETでギリギリ基準をクリアして、その後オーストラリアで臨床のポジションに就くことが叶いました。現在留学準備を進められている方のために少しでもお役に立てばと思い、今回の記事で自分の経験を書かせていただきます。
この記事を読むにあたって下記の4点にご注意ください!
- これはあくまで僕の個人的な経験に基づいた個人的な見解です
- 3年前の情報です。特にOETは2018年に試験内容が若干変わったようなのであしからず。
- 細かい勉強法については、他の方が書いた素晴らしいサイトがたくさんあると思うので(特に
IELTS)そちらを参考にしてください
- 最終的にOETに合格しましたが、マジでギリギリ受かっただけです。あてになるかわかりませ
ん
さて、だいぶ無責任な感じですが、以上ご理解いただいた方は先に進みましょう。
IELTSかOETか、どっちが良いか。と聞かれたら、
「相性があると思いますが、個人的にはOETの方が受かりやすいかも」
と答えます。
というか、
「IELTS (特にwritingとspeaking) で伸び悩んでいるようなら、OETも選択肢に入れると良いよ」
といった感じでしょうか。実際に僕もある先輩からこのアドバイスをもらって、OETを始めました。
ここで僕のIELTS, OETの受験経緯を書きます。
まず、オーストラリアへ臨床留学することを目標に設定した2016年1月に、日本語で書かれたIELTSの本を2冊と、正規の過去問集2冊を購入。これらをざっと勉強したのち3月に初めてIELTSを受験。その時スコアがR6.0, L6.5, S5.5, W5.0でした。それから3ヶ月後に再受験してR7.0 , L7.0, S5.5, W5.5となり、reading, listeningは目標の7.0に到達したものの、speaking, writingはまだまだ、といった感じでした。
その後、一旦モチベーションダウンの時期がありましたが持ち直してさらに何度か受験。その頃にはL とR はコンスタントに7以上でしたが、S, Wが良くて6.5止まり。「7の壁」を感じていました。そしてオンラインレッスンや添削を行い、満を辞して臨んだ2017年4月、結果はR 7.5 , L 6.5, S 6.5, W 6.5。まさかのListeningまで「7の壁」を喰らい意気消沈。
そこで, 当時すでにオーストラリアでGPのトレーニングを開始していた先輩から勧められてOETの受験に切り替えることにしました。参考までにこの先輩のブログもリンクを貼っておきます (今回の記事はこの受け売りです笑)。
ここで、英語試験について書こうと思います。私たち日本人の医師のみならず英語を母国語としない外国人医師が、オーストラリアで…
結局、「相性」と書きましたが、要は双方に利点と欠点があるということだと思います。
以下に、自分が思うILETSとOETの利点欠点を記します。
ILETS
・とにかく勉強のためのリソース(学校、参考書、オンライン教材、レッスンなど)が豊富
・試験日が頻繁。
・結果通知も比較的早い。
しかし
・対象となるトピックが多岐にわたる
→writingやlisteningは聞かれる範囲が広い
OET
欠点から書くと、
・リソース(そもそも情報自体)が少ない
特に国内でOETを熟知した講師に学べる学校はかなり少ないと思います。
・試験日は月1回、しかも大阪の1箇所だけ。
・受験料5万円くらい
・大阪までの旅費もかかる (しかも朝早いから東京からだと前泊必須だったと記憶してます)
・結果通知まで確か3週間ぐらい
・結果がわかるまで次の試験を申し込めない(なので、2ヶ月連続で受けたい場合は違うアカウ
ントをもう一つ作る必要があります。)
といったことが挙げられますが、
利点として、
・自分の専門分野にtopicが限定されているので対策しやすい(パターンをマスターすればほぼ対抗可能。特にWritingとspeaking)
・実際に就職後にも必要とされるスキルを学ぶことができる。
といったところでしょうか。
さらに、これは期間限定 (covid-19の影響でSTEP2CS が開催されていない、もしくは渡米が困難な期間中)で、なんと現在OET全カテゴリーB以上だと、USMLE STEP2 CS passと同等の扱いになるらしいです! ECFMGのページに、OETがあればUSMLE STEP2 CSなしでmatching参加可能とあるようです。細かい適応基準は各自ご確認ください。
ECFMGのOETに関するページ→ https://www.ecfmg.org/certification-requirements-2021-match/
OETの勉強法
先述したように、OETを勉強する際の最大の難点が、リソースが少ないこと、です。
ですが、僕は個人的には「OET online」(https://oetonline.net.au/)の一点張りで十分だと思います 。あとはリスニングの練習として公式の問題集 (https://www.occupationalenglishtest.org/)。
(利益相反がありません!)
Listeningは、オージーアクセントが結構入ってたので最初はIELTSの方が聞き取りやすく感じましたが、公式問題集の音源をひたすら繰り返しシャドウィングして、あとは書き取っていくタイプの試験形式になれれば対抗可能だと思います。2018年改定後はアクセントのバリエーションが増えたとの噂ですが、逆に聞き取って書き取るタイプの問題は、穴埋め形式に変わったのでやりやすくなったのではないでしょうか。
Readingはそんなに難しくなかったと思います。(IELTSと同等レベルが求められると解釈してください)
WritingとSpeakingはとにかく「OET online」。
OET onlineの良いところは、様々なオンラインコースから自分にあったプランを選べること、OETを熟知した講師陣、といったところですが何よりもwritingとspeakingの「template」が秀逸でした。
OETのwritingは紹介状や紹介状返事を書くという内容なので、型さえマスターすればそれほど難しくないです (ILETSに比べて)。同様にspeakingも、模擬患者さんとの会話なので、おきまりのフレーズをたくさん覚えておいて、あとはそれを臨機応変に使い分ける、という感じでいけると思います。とにかくOET onlineの教材で肩を身につけて、あとはOET onlineの添削、でいけると思います。
Speakingも同様に、OET onlineのフレーズ集を練習して、あとはOET online のonline lessonで実戦+フィードバックをもらう、の繰り返しでいけたと思います。
大事なこと
以上が僕の個人的な体験談です。
繰り返しになりますが、IELTSで伸び悩んでいる人にはOETは結構良いかも、と思います。
OET合格は、1年半に渡るIELTS受験でつけた英語の基礎体力 (overall 6.5 から7程度)があってこそのものだったと思います。
なので、結局どちらが受かりやすい、といったことではなくて、「相性」という表現がしっくり来るんだと思います。
このサイトの読者の皆さんには馬の耳に念仏かもしれませんが、大事なことは、「諦めずに地道に継続すること」に尽きると思います。あとは「可能な限りお金もかける」かな笑。
何か質問があれば個人的な連絡も歓迎します。よろしくどうぞ。
管理人のコメント
いかがだったでしょうか??
この実体験に基づいたご意見はめちゃんこ役に立ちますね。
繰り返しになりますけど、平松先生自身のブログもすごく為になる情報が満載なので、是非ご覧あれ!!
今日はこの辺で。
したーっ